●2006年 第2回ベルカント・ソプラノ・コンコルソ 受賞者  
 本選2006年10月28日(土)

第1位 

佐藤泰子
澤山晶子




第2位 

なし




観客賞 

佐藤泰子        


     佐藤泰子

    澤山晶子
第3位 

武井美樹
別府美沙子

   

  武井美樹

  別府美沙子
入選
(本選出場者)

荒井美樹
安保基世
梅津香織
大槻奈々恵
鹿郷寿美
瀧本紘子
宮田早苗
谷地田みのり


  荒井美樹

  安保基世

  梅津香織

  大槻奈々恵

  鹿郷寿美

  瀧本紘子

  宮田早苗

 谷地田みのり




第2次・本選審査委員

Manuela Kriscak
ソプラノ歌手。
トリエステにて声楽とピアノを修
得、卒業。1990年スポレートで
のA.Belliコンクールで優勝。
ムゼッタ役でデビュー後、ミラノ・ス
カラ座、パリ・オペラ座。他、欧
州主要劇場に出演。

Gianni Kriscak
ピアニスト、コレペティトーレ、
指揮者。
トリエステ、リューベックで研鑽し
トリエステ、ヴェルディ劇場でコレペ
ティトーレを務め、来日し各音
楽大学で教鞭を取り、指揮
者としても活躍。

春日了
主催者、テノール
ドイツ・イタリアに留学。
ルーマニアのタルゴヴィシュ
テ市祝典音楽祭招待歌手
市民栄誉賞受賞ほか受賞
多数
今回のイタリア語通訳




●第2回ソプラノコンクール審査内容


歌いたいアリアや歌いやすいアリアが自分の声に合っているかどうかは非常に問題である。
多くの場合、日本人の声は浅く、平たい声なので、軽い役柄のソプラノに該当する。
軽い声の歌手が、重い声のアリアを歌えば楽に出てしまう。
重い声の役のアリアは全体が低いからである。その代わりオーケストラで歌うことを想定して
いるので、実際には軽い声では迫力がなくオーケストラを超えて人々の心に響くことはない。
重い声の役には厚いオーケストラ伴奏がついているのが普通だからだ。

今回も自分の声より太く重たい声に挑戦して、成果が上がらなかったと評価された歌手がか
なりいた。高音についても出るからいいのではなく、響くように丸い音として発声を日ごろから
考えていくべきだと思う。
上位に入った歌手はそれぞれの声に無理をしないで、表現をしていたように思うし、叫んで
声を出すことがなかったと評価された。
母音の丸さ、深さが求められ更にその声が前に飛ぶことが必要で、そうなって初めて自分の
声の種類と対面する。そこからは選曲が問われる。
1位の佐藤さんはレッジェーロの声を生かした選曲で軽い声だが、薄く浅くはなく上質の発声
を高く評価された。
同1位の澤山さんも2次予選は軽く過ごして、本選ではノルマを歌い、難しいカバレッタもこな
して票を上げた。
良いリリコに成長する声だと評価。
3位の武井さんは声量は気にせず、声を楽に出して最高音を狙って成功したと思う。
コロラトゥーラの典型。
同3位の別府さんはレッジェーロだが、将来はもう少しリリコに寄った声になる強い美声が感
じられた。
魔笛の第1幕のアリアの速度設定が表示より速く、指揮者と歌手の審査員間で意見の相違
があったが、声の伸びを取り3位に入賞。
惜しくも入賞しなかった歌手の中にも逸材がいて、声は良かったが全体に音程が悪かった
り、アクートが突っ張ってビブラートがなくなってしまったり、ほとんど上手く歌えているのに最
後の高音が叫び声になっていたりと残念さを感じた。 







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