●2008年 第4回ベルカント・ソプラノ・コンコルソ 受賞者  
 本選2008年11月12日(水) 19:00〜



左から 林  森  栗林 審査員  吉野  山瀬 佐藤(敬称略)



●入賞者

第1位・特賞 primo premio assoluto 吉野瑛莉子 Eriko Yoshino
第2位 second premio 栗林瑛利子 Eriko Kuribayashi
同第2位 second premio ex aequo 森 裕美子 Yumiko Mori
第3位 terzo premio 林 よう子 Youko Hayashi
同第3位 terzo premio ex aequo 佐藤篤子 Atsuko Sato
歌唱解釈賞 premio per la miglione 
interpretazione
山瀬香緒 Kao Yamase

※第2位と同(ex aequo)第2位は全く同じ評価です。





本選出場者―入選者―
金澤 澄華、真下 祐子、大槻 奈々枝、青山 真弓 その他入賞者




●第4回ソプラノコンクール審査内容

録音審査で第1次予選を勝ち抜いた歌手が第2次予選11月10日、本選11月12日、受賞者
演奏会11月14日と歌唱した。
第1位・特賞は大学院生の吉野瑛莉子さんでベルカント時代のオペラを綺麗に品よく歌った。
発声は息に乗り大変自然で細かい音符も配慮され知的で繊細な歌唱で1位の上の特賞が
出た。
第2位は、栗林さんと森さん。栗林さんはとても若いのに迫力ある声で歌う。それがリリコや
スピントの作品には合うがベルカント時代のものに対してはもう少し柔らかく発声を求めた方
が歌手人生を考えた際にもより良いと思われる。
同2位の森さんは、蝶々夫人を大変うまく歌われたが、ベルカント時代の作品を歌唱されると
やはり声を作って押している感じがみてとれる。2位の二人とも声を飛ばすことは立派だが、
呼吸を考えて声の柔らかい伸びも再考されたらと惜しまれる。
第3位は林さんと、佐藤さん。林さんは「宝石の歌」を楽しそうに表現豊かに歌唱。無理のな
い発声でのどを詰めることなく明るい響きに好感を抱いた。佐藤さんは、すでにリリコの声で
あるが、高音が得意なためかコロラトゥーラの難曲を選曲した。確かに高音やアジリタはでき
ているが、部分的に硬い箇所があり、声の種類がリリコであるので今の声に合った作品を歌
う方がより綺麗に響き評価を得られると思う。
歌唱解釈賞の山瀬香緒さんは明るく、表情豊かに歌う才能を持っている。惜しくも3位までに
は入らなかったが何か賞を上げたいということでこの賞が授与された。
今回のコンコルソではすでに場を踏んでいる歌手と若い歌手の一騎打ちとなった。
若い歌手は声を失わないように、ベテランは少しでも良いポジションで長く歌えるように呼吸
と発声の原点に帰って再度自分の歌を考え直してほしい。
 また、惜しくも本選に進めなかった方や入賞しなかった人のなかにも深い良い声や内容をき
ちんと表現して歌った歌手がいたが、何かの欠点が目立ち先に進めなかったのが残念だ。
ベルカント・コンコルソとは言ってもベルカント時代の作品だけでなくVerdiでもPucciniでも、劇
的な作品でもうまく歌えるものを出してくれば問題はない。発声や表現もかなり評価の対象
となるのは言うまでもない。





●受賞者演奏会 11月14日(金) 19:00〜



受賞者演奏会では、第2次予選、本選で歌唱した曲から印象が強い方の曲を歌ってもらっ
た。
第2次予選、本選、受賞者演奏会と1週間で3回同じ舞台を踏んだ彼女たちは最後は楽しそ
うに全てを出しきって歌った。インタヴューでは、どういう練習を何時するかなど、歌手の個性
豊かな生活ぶりもうかがえて楽しいひと時であった。
 
全ての伴奏を担当したLeonardo Marzagalia氏
ピアノ伴奏で雰囲気を盛り上げるマルツァガーリア氏。
1週間で3回の演奏会と大勢の伴奏合わせで大変だったことだろう。







審査員:Rossella Redoglia, Leonardo Marzagalia, Ryo Kasuga
会場:イタリア文化会館 東京都九段下








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